症状・お悩み別のコラム一覧
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朝になるとお子さんがなかなか起き上がれず、学校に行く時間になっても布団から出られない。「甘えているのでは」と感じつつも「様子がおかしい」と感じている保護者の方は少なくないと思います。そうした症状の背景に、起立性調節障害(OD: Orthostatic Dysregulation)という体の状態が関わっている場合があります。
起立性調節障害は、思春期の子どもに比較的多くみられるとされる自律神経(体温や心拍、血圧などを無意識に調整している神経)に関わる体の不調で、本人の気持ちの持ちようの問題ではないと考えられています。このページでは基本知識と家庭での向き合い方の全体像を整理してご紹介します。診断や治療は小児科をはじめとする医療機関の領域であり、ここでは一般知識のご紹介にとどめます。気になる症状がある場合は、まず医療機関にご相談ください。
起立性調節障害によるお子さんの不調を、「動き」と「全身のつながり」から考える
起立性調節障害は自律神経の働きに関わる医師の診断領域であり、立ちくらみやめまいが続く場合はまず小児科など医療機関を受診し、診断を受けることを最優先にしていただきたいと考えます。当院ではあくまで生活のコンディショニングとして、頸部や胸郭まわりの関節の副運動や筋膜(ファシア)の滑走性の乱れを確認し、呼吸に伴う体の反応を引き出すお手伝いができればと考えています。
姿勢循環整体の視点では、猫背気味の姿勢や浅い呼吸が全身の血流やリンパの循環に影響し、自律神経への負担につながっている可能性があるととらえます。局所はFJA、全身の姿勢と循環を整える環境づくりは姿勢循環整体という役割分担で、お子さん自身の自然治癒力が発揮されやすい状態づくりをサポートしています。
なお本セクションは医学的な診断や治療、効果を保証するものではなく、症状が強い場合や長引く場合は速やかに医療機関にご相談ください。
なぜ起きるのか(自律神経と起立時の血圧・心拍調整)
人は立ち上がると、重力によって血液が下半身に貯留し、心臓に戻る血液(静脈還流)が一時的に減少します。本来はこれに対して圧受容器反射という仕組みが働き、血管の収縮と心拍数の上昇によって血圧が保たれると考えられています。起立性調節障害では、この調整がうまく働きにくくなり、起立時に脳や体への血流が低下しやすいとされています。循環血液量や末梢血管の特性、脳の血流調整、これらを統合する自律神経の機能が関係し、自律神経は心理社会的なストレスの影響も受けやすいとされています。
主な症状(朝起きられない・立ちくらみ・午前不調午後回復 等)
代表的な症状として、立ちくらみ、めまい、動悸、息切れ、頭痛、倦怠感、朝の起床困難、顔色の悪さ、食欲不振、乗り物酔いのしやすさ、集中力の低下などが挙げられます。特徴的なのは、症状が午前中に強く出て、午後には比較的落ち着いてくることが多いとされる点です。朝の症状は朝起きられないのは起立性調節障害?親が見るべきサインと対処でも解説しています。
4つのタイプがある
起立性調節障害には、新起立試験という検査で判定される複数のサブタイプがあるとされています。起立直後に強い血圧低下が起こるタイプ、血圧低下は目立たないものの心拍数が著しく増えるタイプ(体位性頻脈症候群)、起立中に意識を失うタイプ、起立後しばらくして血圧が徐々に下がるタイプなど、体の反応の出方にはいくつかのパターンがあるとされています。特徴と家庭での見え方の違いは起立性調節障害の4つのタイプ|わが子はどれ?特徴と対応でまとめています。細かな診断基準は医療機関での検査によって医師が判断するものです。
「甘え」ではない
起立性調節障害は、自律神経による血圧維持の仕組みがうまく働かないために起こる体の状態であり、本人の意思や気力の問題ではないと考えられています。しかし朝起きられない、遅刻や欠席が続くといった様子だけを見ると、周囲から怠けや仮病のように受け取られてしまうことが少なくありません。そうした誤解が本人を追い詰め、悪循環につながることもあると指摘されています。詳しくは「甘え」ではありません──起立性調節障害と怠けの見分け方をご覧ください。「親のせい」でもありませんので、ご自身を責めすぎないでください。
何科を受診するか
気になる症状がある場合は、まず小児科への相談が基本となります。症状や状態に応じて神経内科・循環器内科・心療内科などが案内されることもあります。診断には症状評価に加え、他の病気を除外する検査や、新起立試験による血圧・心拍の確認が必要とされ、いずれも医師による医学的な判断です。受診先の選び方や検査の流れは起立性調節障害は何科?病院選びと受診前に親ができることで詳しくご紹介しています。
家庭でできることの全体像
診断や治療は医療機関の領域ですが、日常生活の中で家庭として意識できる工夫もあるとされています。水分は1日1.5〜2リットル程度、塩分は1日10〜12グラム程度を目安とする紹介が学会解説にみられますが、具体的な量は個々の状態により異なるため医療機関の指示を優先してください。起立時はゆっくり立ち上がる、日中は横にならない、軽い運動を無理なく続けるといった工夫も大切とされています。関わり方は親の対応マニュアル|起立性調節障害の子への正しい接し方、避けたい対応は起立性調節障害でやってはいけないNG対応7つと正しい関わり方、朝の起こし方は無理に起こしていい?起立性調節障害の子の朝の起こし方、食事は塩分・水分・食事|起立性調節障害に良いとされる食べ方、運動は運動していい?起立性調節障害の子が家庭でできるセルフケアにまとめています。
学校生活・不登校・受験について
症状が長引くと、学校を休みがちになることがあります。日本小児科学会に寄せられた専門家の見解では、不登校の背景に起立性調節障害が関わっていると推定されるケースが一定割合あるとされています。文部科学省の不登校要因調査でも、不登校の子どもの多くが体調不良や起床困難を訴えており、起立性調節障害の症状像と重なる部分があります。「行きたいのに行けない」状態への向き合い方は起立性調節障害と不登校|「行けない」を親はどう支えるか、学校への説明・配慮の依頼は起立性調節障害の学校への説明・配慮のお願い|そのまま使える例文、受験期のサポートは起立性調節障害の受験|受験生と親のサポートと乗り切り方でご紹介しています。
治し方・薬との付き合い方について
「治し方」を考える際にまず大切なのは、診断・治療は医師の領域であるという大前提です。生活の工夫を基本としつつ、症状が中等症以上であったり改善が乏しかったりする場合には、医師の判断で薬物療法が検討されることがあります。全体的な考え方は起立性調節障害の治し方|家庭でできることと改善に向けての考え方、薬への不安をお持ちの方には薬に頼りたくない親へ|起立性調節障害の薬以外の改善アプローチ、整体という選択肢には起立性調節障害は整体で改善する?一宮整骨院〜Seri〜の考え方もご覧ください。改善までの経過には個人差があり、時間を要する場合もあるとされています。
一宮整骨院〜Seri〜の「KIRIN整体」という考え方
起立性調節障害のお子さんを持つ保護者の方から、体づくりの面でのご相談をいただくことがあります。当院では、不調のサインだけを追うのではなく、体が本来のリズムを取り戻しやすい土台を全身から整えるという考え方を大切にしています。これを「KIRIN整体」と呼び、次の4つの視点と医療機関との併用でサポートを行っています。なお、起立性調節障害の診断や治療は医療機関(小児科)の領域であり、当院がこれを治療するものではありません。
関節と筋膜を整える
姿勢を支える関節の動きと、体を包む筋膜(体を包む薄い膜のようなもの)のなめらかな滑りは、セットで働いています。長時間の同じ姿勢や体の使い方のクセで生じるこわばりを整え、無理のない姿勢を保ちやすい体をサポートします。
神経の通り道を整える
神経が周囲の組織にひっかかり巡りが落ちると、体の調整がうまく働きにくくなると考えられています。神経の滑り道をゆるめる視点からサポートします。
姿勢と全身のつながりを整える
猫背や巻き肩など姿勢の崩れは、呼吸の浅さや巡りの滞りにつながることがあります。背骨や骨盤、肩甲骨まわりのバランスを全身のつながりから整えるサポートを行います。
呼吸と巡り、自律神経のバランスを整える
浅い呼吸や巡りの滞りは、体の回復力や自律神経(体温・心拍・血圧などを無意識に調整している神経)のバランスに影響すると考えられています。横隔膜(呼吸を助ける、肋骨の下にある筋肉)の動きや呼吸、血流を整え、体が休まりやすい土台づくりをサポートします。なお、これは呼吸や巡りのコンディショニングを目的としたものであり、病気を治療するものではありません。
医療機関との併用
起立性調節障害の診断・治療・お薬の判断は、小児科をはじめとする医師の領域です。当院では、まず医療機関で状態を確認していただいたうえで、日々のケアと体づくりをサポートする、医療機関との併用というスタンスを大切にしています。
こんなときは早めに受診を
朝の不調や立ちくらみが続く、学校を休みがちになっている、顔色の悪さや倦怠感が強いといった様子がみられる場合は、様子を見続けるのではなく早めに小児科などの医療機関にご相談ください。適切な対応を早い段階から続けることが、お子さんの負担を軽くする上で大切だと考えられています。
まとめ
起立性調節障害は、自律神経による血圧・心拍の調整がうまく働かないために起こる体の状態であり、本人の甘えや怠けではないと考えられています。症状の現れ方には個人差があり、改善までに時間を要する場合もあるため、まずは小児科などの医療機関で状態を確認してもらうことが何より大切です。
起立性調節障害のお子さんへの向き合い方に悩まれたときは、まず医療機関にご相談ください。そのうえで、体の土台づくりのサポートをお考えでしたら、一宮市周辺で起立性調節障害のお子さんの体づくりについて、一宮整骨院〜Seri〜にお気軽にご相談ください。
一宮整骨院〜Seri〜
所在地: 愛知県一宮市(名鉄尾西線・苅安賀駅)
電話: 058-652-4101
ご予約: https://ichinomiyaseitaiin.com/contact
一宮整骨院〜Seri〜の施術について
一宮整骨院〜Seri〜は、KIRIN整体グループ共通の施術教育に基づき、2つのアプローチを組み合わせて施術を行っています。
- FJA理論(筋膜・関節アプローチ):痛みの出ている部分の関節に起きている「動きの小さなエラー」と、筋肉・筋膜の滑らかさ(滑走性)に着目し、局所の動きを整えるアプローチです。
- 姿勢循環整体:体を一つのつながりとして捉え、姿勢と血流などの「循環」を整えることで、体が本来持っている回復に向かう力を引き出すことを目指す全身のアプローチです。
「痛い場所」への局所的な施術と、その背景にある姿勢や全身のバランスへの施術を組み合わせ、お一人おひとりの状態に合わせて行うのが当院の特徴です。
一宮整骨院〜Seri〜(愛知県一宮市・苅安賀駅 徒歩8分)では、起立性調節障害による不調でお悩みの方のご相談を受け付けています。「この痛みはどうしたらいいの?」という段階のご質問でも構いません。
この記事の執筆・監修
三ツ村 崚聖(みつむら りょうせい)
KIRIN整体グループ 代表|きりん接骨院 名駅院 院長
柔道整復師(国家資格)|FJA東海地区講師|臨床歴20年以上・延べ11万回以上
姿勢循環整体・自律神経整体を軸に、検査で異常が出ない不調や成長期のスポーツ障害に向き合う。
よくある質問(FAQ)
Q. 起立性調節障害とはどのような状態ですか?
A. 自律神経の働きが乱れ、立ち上がったときに血圧や血流の調整がうまくいかない状態です。朝の起床困難、立ちくらみ、頭痛、倦怠感などがみられ、思春期に多いとされています。診断は医師が行います。当院は柔道整復師であり医師ではないため、診断はできません。
Q. どんな症状があれば医療機関を受診したほうがよいですか?
A. 朝起きられない状態が続く、立ちくらみや頭痛、動悸、失神があるといった場合は受診を検討してください。胸の痛みや意識を失うなど強い症状があるときは、迷わず救急の利用も考えましょう。受診先は小児科や、専門外来のある医療機関が目安です。
Q. 整骨院では起立性調節障害を診てもらえますか?
A. 当院は柔道整復師であり医師ではないため、診断や治療はできません。姿勢や呼吸、体の巡りを整えるコンディショニングと生活相談がお手伝いできる範囲です。まずは小児科などの医療機関にご相談ください。施術の可否は、体調を確認しながら慎重に判断します。






