朝どうしても起きられない、立ちくらみや頭痛、倦怠感が続いている。お子さんのそんな様子を見て、「これは起立性調節障害(OD:起立に伴う血圧や心拍の調整がうまく働きにくくなる状態と考えられています)ではないか」と感じても、実際にどの診療科を受診すればよいのか分からず戸惑う保護者の方は多くいらっしゃいます。
この記事では、起立性調節障害が疑われるときにまず相談したい診療科の考え方、医療機関での診断の大まかな流れ、そして受診前に家庭で準備しておくと医師とのやり取りがスムーズになるポイントについて、保護者の目線でお伝えします。なお、診断そのものは医師にしかできません。ここでの説明はあくまで一般的な知識の紹介であり、実際の判断は医療機関にご相談ください。
起立性調節障害によるお子さんの不調を、「動き」と「全身のつながり」から考える
起立性調節障害は自律神経の働きに関わる医師の診断領域であり、立ちくらみやめまいが続く場合はまず小児科など医療機関を受診し、診断を受けることを最優先にしていただきたいと考えます。当院ではあくまで生活のコンディショニングとして、頸部や胸郭まわりの関節の副運動や筋膜(ファシア)の滑走性の乱れを確認し、呼吸に伴う体の反応を引き出すお手伝いができればと考えています。
姿勢循環整体の視点では、猫背気味の姿勢や浅い呼吸が全身の血流やリンパの循環に影響し、自律神経への負担につながっている可能性があるととらえます。局所はFJA、全身の姿勢と循環を整える環境づくりは姿勢循環整体という役割分担で、お子さん自身の自然治癒力が発揮されやすい状態づくりをサポートしています。
なお本セクションは医学的な診断や治療、効果を保証するものではなく、症状が強い場合や長引く場合は速やかに医療機関にご相談ください。
何科を受診するか(小児科・小児心身医療)
起立性調節障害が疑われる場合、まず相談先の窓口となるのは小児科です。学校での様子や生活リズムの乱れ、朝の体調不良などを含めて総合的に診てもらえるため、最初の相談先として適していると考えられています。
そのうえで、症状の現れ方や重症度によっては、神経内科、循環器内科、消化器内科、あるいは心理社会的な影響が大きいと考えられる場合には心療内科や小児心身医療を専門とする外来への受診が案内されることもあります。どの科が適しているかは、症状や経過を診た医師の判断によるところが大きいため、まずはかかりつけの小児科に相談し、必要に応じて紹介を受ける流れが安心です。
自律神経(体温・心拍・血圧などを無意識に調整している神経)の働きに関わる不調全般について、起立性調節障害とは何かを先に押さえておくと、受診時に医師へ症状を伝えやすくなります。
診断の流れ(新起立試験とは)
起立性調節障害の診断では、まず問診でいくつかの身体症状に該当するかどうかを確認したうえで、血液検査、心電図、脳波、尿検査、胸部レントゲンなどによって、症状の背景に他の病気が隠れていないかを調べることが多いとされています。起立性調節障害そのものでは、こうした検査で明らかな異常が見つからないことが特徴のひとつとされています。
そのうえで実施されるのが「新起立試験」です。安静に横になった状態から自分の力で立ち上がり、血圧の回復にかかる時間や、起立している間の血圧・心拍数の変化を測定して、診断基準に照らして判定する検査で、自律神経の働き方が朝により不安定になりやすいことなどから、原則として午前中に行われるとされています。
この新起立試験の結果によって、起立性調節障害にはいくつかのサブタイプがあると考えられており、症状の現れ方にも違いが見られます。タイプごとの特徴については起立性調節障害の4つのタイプで詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。ただし、具体的な数値基準や重症度の判定は情報源によって表現に幅があり、最終的な診断は検査結果をもとに医師が総合的に判断するものです。
受診前に家庭で記録しておくとよいこと
限られた診察時間の中で症状を正確に伝えるためには、受診前からの記録が役立つとされています。次のような点をメモしておくと、医師が状態を把握しやすくなると考えられます。
- 症状が出る時間帯(朝に強く、午後から回復するといった日内変動があるか)
- 具体的な症状の内容(立ちくらみ、頭痛、動悸、倦怠感、食欲不振など)
- 症状が始まった時期やきっかけと思われる出来事
- 睡眠のリズム(就寝・起床時刻、夜になかなか眠れないかどうか)
- 学校を休みがちになっているか、休んだ日と体調の関係
- これまでにかかった病気や、現在服用している薬があるか
こうした記録は、保護者にとっても「気持ちの問題ではなく、体に起きている変化」として状況を整理する助けになります。数値や回数を細かく完璧に記録する必要はなく、気づいた範囲でメモを続けるだけでも十分です。
診断は医師の領域
ここで改めてお伝えしておきたいのは、起立性調節障害の診断は医師にしかできないという点です。問診による症状の評価、他の病気を除外するための検査、新起立試験によるサブタイプや重症度の判定は、いずれも医学的な検査と専門的な判断を伴うものであり、当院のような柔道整復師の施術所が行えることではありません。
お子さんの様子を見て「これはもしかして」と感じたときも、自己判断で決めつけたり、逆に「様子を見よう」と先延ばしにしすぎたりせず、まずは医療機関を受診して医師に相談することが大切だと考えられています。
専門外来・セカンドオピニオン
医療機関によっては、起立性調節障害や小児の心身症を専門的に診る外来を設けているところもあります。かかりつけの小児科で経過を見ても症状の改善が乏しい場合や、診断や治療方針について迷いがある場合には、そうした専門外来への相談や、別の医師の意見を聞くセカンドオピニオンを検討することも選択肢のひとつとされています。
診断がついた後、生活の中でどのように向き合っていくかについては、起立性調節障害の治し方でも考え方を整理していますので、参考にしていただければと思います。
一宮整骨院〜Seri〜の「KIRIN整体」という考え方
病院選びや診断の流れに悩む保護者の方に向けて、当院では、診断や治療そのものではなく、日々の体づくりの面でできるサポートを大切にしています。当院では、不調のサインだけを追うのではなく、体が本来のリズムを取り戻しやすい土台を全身から整えるという考え方を大切にしています。これを「KIRIN整体」と呼び、次の4つの視点と医療機関との併用でサポートを行っています。なお、起立性調節障害の診断や治療は医療機関(小児科)の領域であり、当院がこれを治療するものではありません。
関節と筋膜を整える
姿勢を支える関節の動きと、体を包む筋膜(体を包む薄い膜のようなもの)のなめらかな滑りは、セットで働いています。長時間の同じ姿勢や体の使い方のクセで生じるこわばりを整え、無理のない姿勢を保ちやすい体をサポートします。
神経の通り道を整える
神経が周囲の組織にひっかかり巡りが落ちると、体の調整がうまく働きにくくなると考えられています。神経の滑り道をゆるめる視点からサポートします。
姿勢と全身のつながりを整える
猫背や巻き肩など姿勢の崩れは、呼吸の浅さや巡りの滞りにつながることがあります。背骨や骨盤、肩甲骨まわりのバランスを全身のつながりから整えるサポートを行います。
呼吸と巡り, 自律神経のバランスを整える
浅い呼吸や巡りの滞りは、体の回復力や自律神経(体温・心拍・血圧などを無意識に調整している神経)のバランスに影響すると考えられています。横隔膜(呼吸を助ける、肋骨の下にある筋肉)の動きや呼吸、血流を整え、体が休まりやすい土台づくりをサポートします。なお、これは呼吸や巡りのコンディショニングを目的としたものであり、病気を治療するものではありません。
医療機関との併用
起立性調節障害の診断・治療・お薬の判断は、小児科をはじめとする医師の領域です。当院では、まず医療機関で状態を確認していただいたうえで、日々のケアと体づくりをサポートする、医療機関との併用というスタンスを大切にしています。
まとめ
起立性調節障害が疑われるときは、まず小児科に相談し、症状によって専門的な科への紹介を受けるのが基本的な流れです。診断には新起立試験などの医学的な検査が必要であり、受診前の記録が診察の助けになります。気になる症状が続く場合は、自己判断で様子を見続けず、早めに医療機関にご相談ください。
起立性調節障害のお子さんへの向き合い方に悩まれたときは、まず医療機関にご相談ください。そのうえで、体の土台づくりのサポートをお考えでしたら、一宮市周辺で起立性調節障害のお子さんの体づくりについて、一宮整骨院〜Seri〜にお気軽にご相談ください。
一宮整骨院〜Seri〜
所在地: 愛知県一宮市(名鉄尾西線・苅安賀駅)
電話: 058-652-4101
ご予約: https://ichinomiyaseitaiin.com/contact
一宮整骨院〜Seri〜の施術について
一宮整骨院〜Seri〜は、KIRIN整体グループ共通の施術教育に基づき、2つのアプローチを組み合わせて施術を行っています。
- FJA理論(筋膜・関節アプローチ):痛みの出ている部分の関節に起きている「動きの小さなエラー」と、筋肉・筋膜の滑らかさ(滑走性)に着目し、局所の動きを整えるアプローチです。
- 姿勢循環整体:体を一つのつながりとして捉え、姿勢と血流などの「循環」を整えることで、体が本来持っている回復に向かう力を引き出すことを目指す全身のアプローチです。
「痛い場所」への局所的な施術と、その背景にある姿勢や全身のバランスへの施術を組み合わせ、お一人おひとりの状態に合わせて行うのが当院の特徴です。
一宮整骨院〜Seri〜(愛知県一宮市・苅安賀駅 徒歩8分)では、起立性調節障害による不調でお悩みの方のご相談を受け付けています。「この痛みはどうしたらいいの?」という段階のご質問でも構いません。
この記事の執筆・監修
三ツ村 崚聖(みつむら りょうせい)
KIRIN整体グループ 代表|きりん接骨院 名駅院 院長
柔道整復師(国家資格)|FJA東海地区講師|臨床歴20年以上・延べ11万回以上
姿勢循環整体・自律神経整体を軸に、検査で異常が出ない不調や成長期のスポーツ障害に向き合う。
よくある質問(FAQ)
Q. 起立性調節障害は何科を受診すればよいですか?
A. まずは小児科、お子さんの症状によっては小児科の中でも専門外来がある医療機関が候補になります。かかりつけ医に相談して紹介を受ける方法もあります。診断は医師が行うため、早めに受診して判断を仰ぎましょう。受診先に迷うときは、まず地域のかかりつけ医に相談してみましょう。
Q. 受診前に、親が準備しておくとよいことはありますか?
A. 朝の起床時間や症状が出る時間帯、立ちくらみや頭痛の様子、食事や睡眠の状況などをメモしておくと診察で役立ちます。学校での様子も合わせて伝えると、医師が状態を把握しやすくなります。記録は数日分あるとより役立ちます。スマートフォンのメモで十分です。
Q. 整骨院に行けば、起立性調節障害かどうかわかりますか?
A. 当院は柔道整復師であり医師ではないため、診断はできません。失神や強い胸の痛み、激しい頭痛などがあるときは、早めに医療機関を受診するか、緊急時は救急要請を検討してください。当院は姿勢などの相談のみお受けします。






