整形外科でレントゲンを撮ってもらったのに「骨には異常がありませんね」と言われ、それでも股関節の痛みが続いている。そんな状態で戸惑っている方は少なくありません。「異常なしなら気のせいなのだろうか」「このまま様子を見ていていいのだろうか」と不安になり、かえって症状に意識が向いてしまうこともあるかもしれません。今回は、レントゲンという検査の性質を整理しながら、「異常なし」でも股関節に痛みが出る理由と、日常生活で気をつけたいポイントについてお伝えします。
レントゲンで分かること・分かりにくいこと
レントゲン検査は、骨の変形やすり減り、骨折の有無などを確認するのに優れた検査です。股関節の場合、骨盤と大腿骨の位置関係や骨のかたちを把握できるため、変形性股関節症などの評価に広く使われています。
一方で、レントゲンは骨を映し出す検査であり、筋肉や筋膜(筋肉を包む薄い膜)、靭帯、神経といった軟らかい組織の状態までは詳しく写りにくいという特徴があります。骨のかたちに問題がなくても、股関節まわりの筋肉が緊張していたり、筋膜の動きが悪くなっていたりすると、痛みや動かしにくさとして感じられることがあると考えられています。つまり「異常なし」という結果は「骨には大きな問題が見当たらない」という意味であり、痛みの原因がまったくない、ということを必ずしも意味しないのです。
「異常なし」でも股関節に痛みが出る主な理由
骨に大きな変化がなくても股関節に負担がかかる背景には、いくつかの要因が重なっていると考えられています。
まず、股関節まわりの筋肉の緊張や使い過ぎです。お尻や太もも、股関節を支えるインナーマッスルに疲労が蓄積すると、関節の動きがスムーズにいかなくなり、痛みとして表れることがあります。次に、姿勢や体の使い方の癖です。長時間の同じ姿勢、片側に重心をかける立ち方や座り方が続くと、骨盤が傾き、股関節に偏った負担がかかりやすくなります。さらに、神経の圧迫や滑走(神経がまわりの組織の中をなめらかに動くこと)の低下も、痛みやしびれのような感覚につながる場合があると言われています。
こうした要因は画像検査には映りにくいため、レントゲンで「異常なし」とされても実際には股関節に負担が集まっている、ということが起こり得るのです。
痛みを我慢して放置するリスク
「骨に異常がないから大丈夫」と自己判断して痛みを我慢し続けると、かばう歩き方や動作の癖がつき、股関節だけでなく腰や膝など他の部位にも負担が広がっていく可能性があります。また、痛みが続くこと自体が体をこわばらせ、血の巡りを滞らせて回復しにくい状態を作ってしまうこともあります。
股関節が痛い時の初期対応について詳しく知りたい方は、股関節が痛い時の対処法の記事もあわせてご覧ください。
何科を受診すべきか、医療機関での確認は大切です
レントゲンで異常が見当たらなくても、痛みが続く場合や強くなっている場合は、自己判断で済ませずに再度医療機関に相談することをおすすめします。診断や画像検査(レントゲン・MRI・エコーなど)、手術が必要かどうかの判断は医師の領域です。整形外科では、レントゲンに加えてMRIなどより詳しい検査を勧められることもありますし、痛みの部位や特徴によっては神経内科など別の診療科が関わることもあります。どの科を受診すべきか迷う場合の考え方は、股関節痛 何科の記事も参考になります。まずは医療機関で状態を確認していただき、その上で日々のケアや体づくりを整骨院がサポートする、という併用の形が安心につながると考えています。
一宮整骨院〜Seri〜の「KIRIN整体」という考え方
当院では、痛む股関節だけを診るのではなく、なぜそこに負担と滞りが集まったのかを全身から探すという考え方を大切にしています。これを「KIRIN整体」と呼び、次の4つの視点から体全体を見ていきます。
関節と筋膜を整える
股関節は「関節そのものの動き」と「筋膜(筋肉を包む膜)のなめらかな滑り」がセットになって働いています。レントゲンでは分かりにくい、動きのわずかなエラーや筋膜の滑りの低下を丁寧に確認し、本来の動きを引き出せるようサポートします。
神経の通り道を整える
神経がまわりの組織にひっかかり、血の巡りが落ちてしまうと、しびれや痛みにつながることがあると考えられています。神経が通る道がなめらかに動けるよう、ゆるめる視点を取り入れています。
姿勢と全身のつながりを整える
股関節の痛みは、足裏のアーチ・膝・骨盤・腰の使い方が連鎖して生まれやすいものです。お尻の筋肉が弱ると骨盤が傾き、股関節に負担が偏りやすくなるため、股関節だけでなく全身のつながりから整えることを目指します。
呼吸と巡りを整える
浅い呼吸や体の巡りの滞りは、回復力を下げる一因になると考えられています。横隔膜の動きや呼吸、血流、自律神経(体を無意識に調整する仕組み)のバランスを整え、痛みが出にくく回復しやすい体の土台づくりをサポートします。なお、これは呼吸や巡りを整えるコンディショニングであり、内臓の疾患そのものを治療するものではありません。
医療機関との併用
繰り返しになりますが、診断や画像検査、手術の判断は整形外科(医師)の領域です。まず医療機関で状態を確認していただいた上で、当院は日々のケアと体づくりをサポートする、という併用の形を大切にしています。
セルフケアとして意識したいポイント
日常生活では、片足重心を避けて左右均等に体重をかけること、長時間同じ姿勢を続けないこと、股関節まわりを軽く動かす時間を作ることなどが負担の軽減につながる可能性があります。股関節まわりの筋肉と痛みの関係については、股関節痛 筋肉の記事でも詳しく取り上げていますので、あわせてご参照ください。しびれを伴う場合の考え方は、股関節痛 しびれの記事も参考になります。
そもそも股関節に痛みが出る原因を幅広く知りたい方は、まず股関節 痛みの原因の記事から全体像を確認していただくのもおすすめです。
まとめ
レントゲンで「異常なし」と言われても、股関節の痛みそのものがなくなるわけではありません。レントゲンは骨の状態を確認するのに優れた検査である一方、筋肉や筋膜、神経といった軟らかい組織の状態までは映し出しにくいという特徴があります。痛みが続く場合や強くなる場合は、自己判断せずまず医療機関で状態を確認していただくことが大切です。診断や画像検査、手術の判断は医師の領域ですが、その上で日々のケアや体づくりを整えるサポートは私たちにもできることがあります。
股関節の痛みが続く場合は、早めの対応が大切です。一宮市周辺で「レントゲンでは異常なしと言われたのに股関節が痛い」とお悩みでしたら、一宮整骨院〜Seri〜にご相談ください。
一宮整骨院〜Seri〜(愛知県一宮市・名鉄尾西線 苅安賀駅)
電話:058-652-4101
ご予約はこちら:https://ichinomiyaseitaiin.com/contact






