50代に入ってから、階段の上り下りや立ち座りのときに股関節がズキッとする、朝起きて動き出すときに脚の付け根が重だるい——そんな変化を感じていませんか。「もう年だから仕方ない」「更年期だから体のあちこちが痛むのは当たり前」と、つい自分を納得させてしまう方も多いのですが、股関節の痛みには年齢だけでは説明しきれない要因がいくつも重なっている可能性があります。ここでは50代・更年期世代に股関節の痛みが増えやすい理由と、この世代だからこそ意識したいケアの視点についてお伝えします。
股関節の痛みを「動き」と「全身のつながり」で捉える当院の視点
股関節の痛みは、骨そのものの異常というより、股関節が持つ細かな副運動、すなわち微小な回旋やすべりの動きにエラーが生じ、周囲の筋膜(ファシア)の滑走性が低下している状態と考えられます。当院では関節を強く動かして矯正するのではなく、軽く触れて反応を引き出すことで、動きのエラーが整うきっかけをつくることを目指しています。
股関節は骨盤や背骨と密接につながっており、姿勢の崩れや荷重のかけ方の偏りが、股関節への負担や周囲の血流・リンパの循環に影響していると考えられます。局所の動きを整えるFJA的な視点と、全身の姿勢バランスや循環を整える姿勢循環整体的な視点で役割分担しながら、自然治癒力を引き出しやすい環境づくりをサポートしています。
なお本内容は診断・治療や効果を保証するものではなく、当院の考え方や実感をお伝えするものです。強い痛みやしびれがある場合は、早めに医療機関を受診してください。
50代・更年期から股関節の痛みを感じやすくなる理由
50代前後は、体の中でいくつもの変化が同時に起こりやすい時期です。女性であれば更年期によるホルモンバランスの変化、男女問わず筋肉量の減少、長年の姿勢のクセや生活習慣の積み重ねなど、複数の要因が重なることで股関節まわりに負担が集中しやすくなると考えられています。
一つの原因だけを探そうとすると見落としが生まれやすいため、「ホルモン」「筋力」「関節そのものの変化」「日常の動作パターン」といった複数の視点から、自分の体に何が起きているのかを整理してみることが大切です。
ホルモンの変化と股関節まわりの組織
更年期にはエストロゲンというホルモンの分泌量が変化します。このホルモンは骨や軟骨、関節を支える組織のコンディションにも関わっているとされ、分泌の変化にともなって関節まわりの組織がこわばりやすくなったり、痛みを感じやすくなったりする可能性が指摘されています。
また、ホルモンバランスの変化は自律神経(体温や血流など、意識しなくても体の調子を整えている神経のこと)の働きにも影響しやすく、体がこわばりやすい状態や、痛みを強く感じやすい状態につながることもあると考えられています。「更年期だから仕方ない」で終わらせず、体の中で何が起きているかを知っておくことは、この先のケアを考えるうえで意味があります。
筋力低下と関節の変化という視点
40代後半から50代にかけては、意識的に体を動かす機会を作らないと筋肉量が少しずつ減っていく時期でもあります。特にお尻まわりの筋肉(股関節を支える大きな筋肉)が弱ると、骨盤が傾きやすくなり、股関節の一部分に負担が偏ってしまうことがあります。
さらに、長年の使用によって関節や軟骨に変化が生じているケースもあります。ただし、変形性股関節症をはじめとした関節の状態を判断するには、レントゲンやMRIなどの画像検査が必要であり、これは医師(整形外科)による診断の領域です。自己判断で決めつけず、気になる痛みが続く場合は医療機関で状態を確認しておくと安心です。画像検査で「異常なし」と言われた場合の考え方については、股関節痛でレントゲンを撮っても異常なしと言われた場合も参考にしてください。
「年齢のせい」と決めつける前に確認したいこと
股関節の痛みは、年齢や更年期だけが原因とは限りません。日常の座り方や歩き方のクセ、長時間同じ姿勢でいることが多い生活、過去のケガの影響など、人によって背景はさまざまです。女性特有の股関節の痛みの原因については股関節の痛みの原因(女性)でも詳しく取り上げていますので、あわせてご覧いただくと自分に当てはまる要因が見つかりやすくなるかもしれません。
痛みが強い、しびれをともなう、日常生活に支障が出ているといった場合は、「何科を受診すればよいか分からない」という声もよく聞かれます。受診先の目安については股関節痛は何科を受診すればよいかにまとめていますので、参考にしてみてください。
50代からできる股関節のセルフケア
年齢や更年期による変化そのものを止めることはできませんが、日々の過ごし方を見直すことで、股関節への負担を減らす工夫はできます。
- 長時間同じ姿勢を続けず、こまめに立ち上がって体を動かす
- 股関節を支えるお尻や太もものまわりを軽く動かす習慣をつける
- 椅子に座るときは深く腰掛け、脚を組む姿勢を避ける
- 睡眠や食事など、体づくりの基本となる生活リズムを整える
無理に強い運動を始める必要はありません。痛みが出ない範囲で、体を動かす習慣を少しずつ取り戻していくことが大切です。日常でできる対処法は股関節が痛い時の対処法でも紹介していますので、あわせてご覧ください。
一宮整骨院〜Seri〜の「KIRIN整体」という考え方
一宮整骨院〜Seri〜では、痛む股関節だけを診るのではなく、なぜそこに負担と滞りが集まったのかを全身から探すという考え方を大切にしています。50代・更年期世代の股関節の痛みは、ホルモンの変化・筋力低下・関節の変化・生活習慣が絡み合って生まれることが多いため、次の4つの視点で体全体を見ていきます。
関節と筋膜を整える
股関節は「関節そのものの動き」と「筋膜(体を包む膜)のなめらかな滑り」がセットになって働いています。加齢や活動量の変化で生じた動きのわずかなエラーや滑りの低下を整え、本来の動きを引き出せるようサポートします。
神経の通り道を整える
神経が周囲の組織にひっかかり、血の巡りが落ちてしまうと、しびれや痛みにつながると考えられています。神経の通り道となる組織の滑りをゆるめる視点を持ってケアにあたります。
姿勢と全身のつながりを整える
股関節の痛みは、足裏のアーチ・膝・骨盤・腰の使い方が連鎖して生まれやすいものです。お尻の筋肉が弱ると骨盤が傾き、股関節に負担が偏ってしまうため、全身のつながりから姿勢を整えることを目指します。
呼吸と巡りを整える
浅い呼吸や体の巡りの滞りは、回復力を下げる要因になり得ます。横隔膜の動きや呼吸、血流、自律神経のバランスを整えることで、痛みが出にくく回復しやすい体の土台づくりをサポートします。なお、これは呼吸や巡りのコンディショニングであり、内臓の病気そのものを治療するものではありません。
医療機関との併用
診断や画像検査、手術が必要かどうかの判断は整形外科など医師の領域です。まずは医療機関で股関節の状態を確認していただいたうえで、日々のケアと体づくりを当院がサポートするという併用の形を大切にしています。
股関節の痛みの原因全般について整理した内容は股関節の痛みの原因でも解説していますので、ぜひあわせてご参考ください。
まとめ
50代・更年期世代の股関節の痛みは、「年齢のせい」の一言では片づけられないほど、ホルモンの変化・筋力低下・関節の変化・生活習慣といった複数の要因が絡み合っていると考えられます。まずは医療機関で状態を確認し、そのうえで日々の姿勢や体の使い方を見直していくことが、この先の体づくりの土台になります。
股関節の痛みが続く場合は、早めの対応が大切です。愛知県一宮市(名鉄尾西線・苅安賀駅)周辺で股関節の痛みにお悩みでしたら、一宮整骨院〜Seri〜にご相談ください。
一宮整骨院〜Seri〜
所在地:愛知県一宮市(名鉄尾西線・苅安賀駅)
電話:058-652-4101
ご予約:https://ichinomiyaseitaiin.com/contact
一宮整骨院〜Seri〜の施術について
一宮整骨院〜Seri〜は、KIRIN整体グループ共通の施術教育に基づき、2つのアプローチを組み合わせて施術を行っています。
- FJA理論(筋膜・関節アプローチ):痛みの出ている部分の関節に起きている「動きの小さなエラー」と、筋肉・筋膜の滑らかさ(滑走性)に着目し、局所の動きを整えるアプローチです。
- 姿勢循環整体:体を一つのつながりとして捉え、姿勢と血流などの「循環」を整えることで、体が本来持っている回復に向かう力を引き出すことを目指す全身のアプローチです。
「痛い場所」への局所的な施術と、その背景にある姿勢や全身のバランスへの施術を組み合わせ、お一人おひとりの状態に合わせて行うのが当院の特徴です。
一宮整骨院〜Seri〜(愛知県一宮市・苅安賀駅 徒歩8分)では、股関節の痛みでお悩みの方のご相談を受け付けています。「この痛みはどうしたらいいの?」という段階のご質問でも構いません。
この記事の執筆・監修
三ツ村 崚聖(みつむら りょうせい)
KIRIN整体グループ 代表|きりん接骨院 名駅院 院長
柔道整復師(国家資格)|FJA東海地区講師|臨床歴20年以上・延べ11万回以上
姿勢循環整体・自律神経整体を軸に、検査で異常が出ない不調や成長期のスポーツ障害に向き合う。
よくある質問(FAQ)
Q. 50代になって股関節が痛くなるのは更年期と関係がありますか?
A. 更年期はホルモンバランスの変化で関節や筋肉の状態が揺らぎやすい時期とされ、関わる可能性はあります。ただ原因は人それぞれで、変形などの病気が隠れていることもあるため、痛みが続くときは整形外科での評価をおすすめします。
Q. 股関節が痛いとき、整骨院と整形外科のどちらに行けばいいですか?
A. 当院は柔道整復師が施術する場であり、医師ではないため診断や投薬、注射はできません。原因をはっきりさせたい場合は先に整形外科を受診し、そのうえで体の使い方や筋肉の緊張のケアを当院でご相談いただく流れが安心です。
Q. 更年期の股関節痛で、自分でできるケアはありますか?
A. 痛みの出ない範囲での軽いウォーキングや、お尻・太ももまわりをやさしくほぐす、長時間同じ姿勢を避けるといった工夫が役立つことがあります。夜も痛む、脚にしびれが出る、急に強く腫れるといった場合は早めに医療機関へ相談してください。






