「まだ痛がっていないから大丈夫」と思っていませんか
お子さんが野球をしていると、「肘は大丈夫かな」とふと不安になることはありませんか。特に投球数が増える時期や、新しいチームに入ったばかりのタイミングでは、練習についていくのに必死で、多少の違和感があっても本人が言い出せないケースは少なくありません。
「痛い」と本人が訴えてから対応するのではなく、痛みが出る前の段階で肘の状態を確認しておく。それが「野球肘検診」という考え方です。この記事では、野球肘検診とは何か、なぜ早めのチェックが大切なのか、そして整骨院でできることについてお伝えします。
野球肘検診とは
野球肘検診とは、野球をしている子どもたちを対象に、肘に痛みが出ていない段階も含めて肘関節の状態を確認する取り組みのことです。学校や地域の野球チーム単位で実施されることもあれば、医療機関や接骨院・整骨院で個別に相談を受け付けている場合もあります。
内容としては、肘の可動域(曲げ伸ばしのしやすさ)の確認、押したときの痛みの有無、肘の外側や内側に骨の出っ張りや左右差がないかといった触診が中心になります。必要に応じてレントゲンなどの画像検査が行われることもありますが、画像による診断そのものは医師(整形外科)の領域であり、検診はあくまで「気になる部分がないかをスクリーニングする」場と考えていただくとわかりやすいかもしれません。
なぜ「痛くなる前」の検診が大切なのか
野球肘には、肘の内側に負担がかかるタイプと、外側に負担がかかるタイプがあります。中でも外側型は、成長期の骨の一部がすり減るように傷んでいく状態が、自覚症状がほとんどないまま進行することがあると言われています。投球時に多少の違和感があっても「そのうち慣れる」と感じてプレーを続けてしまい、気づいたときには肘の動きに制限が出ていた、という声も聞かれます。
内側型は投球時や投球後にズキッとした痛みを感じやすく本人も気づきやすい一方、外側型は自覚しにくいからこそ、周囲の大人が定期的にチェックする仕組みが重要になると考えられています。だからこそ「痛みが出てから病院や整骨院に行く」のではなく、「痛みがない時期から定期的に肘の状態を見ておく」という発想の野球肘検診が意味を持ってくるのです。早期に気づくことができれば、練習量の調整やフォームの見直しなど、対応の選択肢も広がりやすくなると考えられます。
愛知県内でも肘の検診に取り組む動きがあります
近年は野球肘への関心の高まりを受けて、愛知県内でも地域の野球連盟やスポーツ医療に関わる団体などが、少年野球チームを対象にした肘の検診活動を行っている例があるようです。実施の有無や内容は地域・年度によって異なるため、詳しくはお子さんの所属チームや学校を通じて確認していただくのが確実です。
こうした検診に参加できる機会があれば、積極的に活用することをおすすめします。ただし、検診は年に一度程度の実施であることが多く、その間の変化に気づくのはやはり日頃から近くで見ている保護者やコーチ、そして普段からケアを担当している整骨院などの存在が頼りになる場面もあるかもしれません。
整骨院でできる肘のチェックとは
当院のような整骨院では、画像診断や病名の確定診断はできませんが、柔道整復師の視点から次のような確認を行うことができます。
可動域と左右差の確認
肘をしっかり伸ばせるか、曲げたときに詰まる感覚がないかを確認し、投げていない側の腕と比較して左右差がないかをチェックします。
押したときの痛みの場所の確認
肘の内側・外側・後方など、押して痛みが出やすい部位を確認することで、負担がかかっている可能性のある場所の見当をつけていきます。
フォームや練習量に関する聞き取り
投球フォームのクセや、最近の投球数・練習頻度の変化について聞き取りを行い、体の使い方に偏りがないかを一緒に考えます。
これらのチェックを通じて「様子を見ても良さそうか」「早めに整形外科での画像検査を検討したほうが良いか」を一緒に考えることができます。なお、レントゲンやMRI、エコーといった画像検査、および手術が必要かどうかの判断は医師の領域になりますので、骨そのものの状態を詳しく調べたい場合や痛みが続く場合は、整形外科への受診もあわせてご案内しています。
セルフチェックとして意識したいポイント
検診の機会がすぐにない場合でも、保護者の方が日頃から次のような点に目を向けておくと、変化に気づきやすくなるかもしれません。
- 投球後に肘を気にする仕草(さする、押さえるなど)が増えていないか
- 利き腕の肘の曲げ伸ばしが、反対側と比べてスムーズか
- 投球フォームが以前と変わっていないか(肘が下がる、体が開くなど)
- 練習や試合が続いた翌日以降も違和感を訴えていないか
これらはあくまで目安であり、これらに当てはまるからといって特定の状態と断定できるものではありません。気になる様子が続く場合は、自己判断で様子を見続けるのではなく、早めに相談先を持っておくことが安心につながると考えられます。
一宮整骨院〜Seri〜の「KIRIN整体」という考え方
一宮整骨院〜Seri〜では、痛む肘だけを診るのではなく、なぜそこに負担と滞りが集まったのかを全身から探す「KIRIN整体」という考え方を大切にしています。
関節と筋膜を整える
肘は「関節そのものの動き」と「筋膜(体を包む膜)のなめらかな滑り」がセットになって働いています。動きのわずかなエラーや筋膜の滑りの低下を整えることで、本来の肘の動きを引き出すサポートを目指します。
神経の通り道を整える
神経が周囲の組織にひっかかり、血の巡りが落ちてしまうと、しびれや痛みにつながると考えられています。神経がスムーズに動ける「滑り道」をゆるめるような視点でのサポートを行います。
姿勢と全身のつながりを整える
投球は、下半身から体幹、肩甲骨、腕、そして肘へと力が伝わる一連の動きです。肘だけに負担が集まる背景には、肩甲骨や股関節の硬さ、体の使い方のクセが隠れていることも少なくありません。肘だけでなく、全身のつながりから投球フォームと体のバランスを整えていくサポートを行います。
呼吸と巡りを整える
浅い呼吸や体の巡りの滞りは、体の回復力を下げてしまうと考えられています。横隔膜の動きや呼吸、血流、自律神経(体を緊張とリラックスに切り替える仕組み)のバランスを整えることで、痛みが出にくく回復しやすい体の土台づくりを目指します。これはあくまで呼吸や巡りを整えるコンディショニングであり、内臓の疾患そのものを治療するものではありません。
医療機関との併用
診断や画像検査、手術の判断は整形外科(医師)の領域です。まずは医療機関で今の状態を確認していただき、日々のセルフケアや体づくりの部分を当院がサポートするという、併用の形を大切にしています。
まとめ
野球肘検診は、痛みが出てから対応するのではなく、痛みが出る前の段階で肘の状態を確認しておくための取り組みです。特に外側型は自覚症状が出にくいと言われているため、地域の検診の機会を活用しつつ、日頃から保護者の目でお子さんの肘の様子を気にかけておくことが大切かもしれません。
肘の可動域や押したときの痛みの確認など、整骨院でできるチェックもあります。「検診を受ける機会がない」「最近、肘の動きが気になる」といった場合は、一人で抱え込まずに相談してみることをおすすめします。
お子さんの肘の違和感が気になる場合は、早めの確認が安心につながります。一宮市周辺で野球肘の検診やチェックをご希望でしたら、一宮整骨院〜Seri〜(愛知県一宮市・名鉄尾西線 苅安賀駅)にご相談ください。
一宮整骨院〜Seri〜
所在地:愛知県一宮市(名鉄尾西線・苅安賀駅)
お電話でのお問い合わせ:058-652-4101






